2年半ぶりの更新です。
いろいろと技術ネタを書こうと思いつつ,仕事に気力を奪われ更新する余裕もなく。
というわけで,今回はHyper-V上で動くUbuntu20.04LTSで拡張セッションを使うための方法を,備忘録がてらまとめます。
ちなみに試した限り,XubuntuなどのUbuntu派生ディストリビューションではうまく動きませんでした。
用意するもの
- Windows 10 Proが入ったPC
- Hyper-Vが有効化されている前提
- 十分なメモリ
- 十分な記憶領域(SSDがおすすめ)
- Ubuntu 20.04 LTS の 64bit版インストールISOイメージ
- インターネット接続
- やる気
- 時間(30分くらい)
手順
- Hyper-Vマネージャーを開き,右側の「操作」ペインから「新規」をクリックした後,「仮想マシン」を選んで仮想マシンを新規作成します。
「クイック作成」は試していないけど,うまく動かない気がするのでやめておいたほうが無難。 - ウィザード画面が出てくるので,まずは次へ。
- 適当にいい感じの名前を付けましょう。
お好みで「別の場所に格納する」を選んでもいいです。これを選ぶとVirtual Machineフォルダにぐちゃぐちゃに放り込まれることが防げます(と思っている)。 - 仮想マシンの世代を選びます。BIOSベースかEFIベースか,ですね。
どっちを選んでも正直良いんですが,物理の光学ドライブをVMから触れるようにしたかったら第1世代にする必要があります。
今回は別に光学ドライブにアクセスできる必要もないので,第2世代をチョイス。
- 割り当てるメモリ量を指定します。
最初は1024MBが指定されていますが,4GBくらいは割り当ててあげたほうが快適に動作するように思います。メモリが余っていれば8GB割り当ててもよし。 - ネットワークの設定をします。
仮想マシンがインターネットにつながるよう,適切なネットワークアダプタを選んでください。
仮想スイッチを自分で作っているならお好みのスイッチを選びましょう。
よくわかんない場合はとりあえずDefault Switchを選んでおけばよし。 - 仮想ハードディスクを作ります。
お好みではありますが,とりあえず動かすだけなら64GBもあれば十分。
仮想ハードディスクなんてOSを動かすためのもので,大事なファイルなんて保存しませんもんね?
(ファイルを保存したければクラウドなりNASにでも突っ込むのがベターだと個人的には思います) - 最後に,インストールメディアを指定します。
「参照」ボタンを押して,あらかじめ用意されているUbuntu 20.04のインストールISOイメージを選びます。 - 「完了」ボタンを押してウィザードを終了します。
- Hyper-V マネージャに戻ったら,今しがた作成した仮想マシンを選んで右クリックし,「設定」を選びます。
- セキュアブートの設定を変えないと,起動しません。
テンプレートのプルダウンを押して,「Microsoft UEFI 証明機関」を選びます。
面倒だったらセキュアブートを無効にしてもよいです(ただし,起動時にVM上のUEFIが赤い警告表示を出してきます。)。 - 統合サービスのうち,「ゲストサービス」もせっかくなので有効にしておきます。
- もしほかにも変えたい設定があれば,この時に変えておくとよいです。
私は動的メモリの設定やプロセッサの数,チェックポイント(VMWare Workstationで言うところのスナップショット)の作成関係あたりを変更しました。
特に,「自動チェックポイントを使用する」が有効になっていると,ことあるごとにチェックポイントが作成されてしまい,ホスト側のディスク領域が圧迫されます。
そのほか,ホスト側をシャットダウンしたりVMを一時停止するときにメモリの情報を書き込む先であるスマートページングファイルの場所を変更しておくのもいいでしょう。あっという間にSSDの寿命が削られそうなので,今回はスマートページングファイルの保存場所をSSDではなくHDDにしています。 - 設定ができましたので,「OK」を押して設定画面を閉じます。
- Hyper-Vマネージャから作成したVMを選択して,起動します。
- Ubuntuが起動したら,インストールしましょう。
左側の言語一覧から一番下にある「日本語」を選んで,「Ubuntuをインストール」を押します。